アドルフの画集

あのアドルフ・ヒトラーが若い頃は芸術家・建築家を目指していたというのは、有名な話。この映画は、そこに目をつけたもの。
舞台はWWⅠ終了直後のドイツ。ユダヤ人の画商・ロスマンは、ふとしたことがきっかけで軍人で芸術家志望の青年・アドルフと出会う。彼の絵を見たロスマンは、アドルフに「買ってやるから、絵をもっと描いてみろ」と言う。そこから、かれらの奇妙な交流が始まる……という話。
アドルフ役の俳優さんが、すごい。鬼気迫る演技というのか、何と言うのか、ぎらぎらした目つきとこけた頬、つばを飛ばしてがなる煽動演説の場面、神経質な表情、かんしゃくをおこすさま、「あの男」の若かりし頃をこれでもかというくらい演じきっている。

北関東でTRPGコンベンションにしばしば参加する方ならば覚えている方もいるかもしれないが、去年・一昨年と、俺は各地のコンベンションでアドルフや森鴎外をモチーフにしたシナリオを三つ作り、何度かセッションをこなしていた。だから、興味もあったというわけで。
映画を知ったのがつい最近なのが残念。でも、これを観て、「もうあのシリーズは終わり」といっていたあのシナリオシリーズ、もう一回くらいやってみたいなあと思うようになった。
もしかしたら、そのうちやるかもしれません。

ちなみに「アドルフの画集」はレンタルビデオ屋に置いてあると思います。ご興味おありの方、ぜひどうぞ。アメリカ映画なので、アドルフが英語でメモを書いてたりする珍妙な場面もあるけど、そこはご愛嬌ということで。